古典小説の現代版カスタマイズサービス
2008/4/13 日曜日
現在、仕事でフランスにきております。妄想好きの筆者の勝手にランキングはこれまで1位からスペイン、イタリアという順だったのですが、ここにきて、フランスが1位になりました。
というわけで今回は前回に引き続き読書ネタです。
企画内容
古典小説の現代版カスタマイズサービス
モチベーション
『恋空』で顕在化したケータイ小説ユーザの読書観/歴の相違ですが、興味深いデータが出ていました。
公募ガイド社は、10代~70代の男女6,272名を対象に『ケータイ小説に関するアンケート』を実施し、結果を公表した……….≪続きを読む≫
『恋空」のストーリーや各種議論についてはamazonの書評や色々なサイトで取り上げられているのであえてここでは取り上げませんが、本を読まない世代に対して、良質な本をどのように読ませることができるかを考える必要があると思います。というのも、文字、センテンス、そして、物語を読むことは、知識を獲得するための読解力を養う第一歩であるためです。そして、小説はその入り口として相応しいと考えられます。
ところで、人間が考え出せる物語のプロットには限界が存在すると個人的には思っています。映画しかり、小説しかりです。古来多くの物語が語られてきましたが、いくつかのパタンの組み合わせと考えられます。しかしながら同じようなプロットを持つ物語であっても、落語を引き合いに出すまでもなく、テーマそのものの描き方としての演出によって、受け手のイメージは全く変わってきます。
この演出という概念に着目した場合、古くは芥川や太宰治といった小説家は物語の原作を古典に求め、その演出方法を(当時の)現代風にアレンジしたり、別時代へ移殖することで、別の作品へと昇華させてきました。
最近では、森見登美彦氏は『走れメロス』などを現代風にアレンジしています。
※ここでいう現代風は時代背景のそれであって、必ずしも意識的に、ゆとり世代の好きそうなプロットを盛り込んでるわけではありません。
【新釈】走れメロス 他四篇
【新釈】走れメロス 他四篇』(しんしゃく はしれめろす ほかよんへん)は、2007年に発行された森見登美彦による短編小説集。『走れメロス』をはじめとする近代日本文学の名作5作品の新釈(パロディ)から成る。
そこで本企画では、ターゲットを女子中高生に絞り、彼女ら・彼らが好きそうなジャンル、カテゴリのプロットを盛り込み、版権の切れた古典小説を現代風にアレンジし、ケータイコンテンツとして展開するサービスを企画しました。
これはなにか
古典小説の現代版カスタマイズサービスは、青空文庫などで公開されている、著作権切れの文学作品を物語の題材(原案)として利用し、現代風へアレンジしたケータイ小説を展開するモバイルサービスです。
本サービスの書き手は、すでにケータイ小説を携帯サイトにて公開し、ある程度のユーザを確保している高校生の書き手が望ましいといえます。原作はもちろん古典といえる明治~昭和前期の小説です。
まず、何人かの書き手を集め、ターゲットとなる作品を読ませるのではなく、読み聞かせます。ストーリーだけを把握させることが重要です。そして、舞台を現代に移した場合、どのようなストーリーとなるかを400字程度で解答させます。
次に、これらの作品概要をwebにて公開し、本作品が読みたい作品はどれかユーザアンケートをとります。
あとはアンケート最上位の書き手に実際にケータイ小説として定期的にコンテンツを提供させます。
本企画の意義として、以下の2点が考えられます。
・漫画と同様に、小説に対しても原作というシステムを導入することの是非
・ケータイ小説世代への、物語そのものとして完成度の高い文学作品の提供
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